みなさん、やかんでお湯を沸かすのはお好きですか。それとも、電気湯沸かし器をお使いでしょうか。

いずれにしましても、沸きたてほやほやのお湯を眼鏡をもれなく曇らせながら湯たんぽに注ぐあいだじゅう、わたしの心はおおむね沸きたって、3%くらい緊張しています。緊張がないと、手元に油断があらわれて、やかん(ないしは電気湯沸かし器)から注ぐ熱湯が湯たんぽの口から逸れて親指などにまっすぐに流れ落ちることになりますね。それに蓋も、くれぐれも注意深く締めねばなりません。お布団をお湯浸しにしたくはないですものね。あとは湯たんぽをバレーボールのように両手で挟んでみて、とてつもない熱さでないかを確認します。朝まで一緒に眠るのですから。

湯たんぽができたら、わたしよりもひとあし先に布団に潜っていてもらいます。そのあいだ、わたしは歯磨きなどして、戸締りと火の用心。それから安心して布団に入ります。湯たんぽ氏が潜っていたあたりはもうほんのりあたたかい。あとは好きなほうを向いて、目をつぶって、眠ります。

それを毎日くり返す冬の夜のことが、わたしはわりあい好きです。(作者)


おむすびクラブ 2017年2月号 / ASA仙川 発行


Written by mariko