今日もどこかでアーカイヴくん 42

 


『喫茶雨』で、アーカイヴくんが飲んでいるのは紫蘇ジュース。2コマ目でマスターが運んでいるのは、梅のサイダーと雨粒マフィンというそうです。雨粒マフィンって、どんな味がするんでしょうね。もし、どなたか『喫茶雨』に行くことがあったら、どんな味なのか教えてくださいね。

この季節、スーパーマーケットへ行くと、梅が袋に入って、瓶やお酢やお酒や氷砂糖なんかといっしょに並んでいます。だいたいお店の目立つところにあります。どのお店に行っても梅や瓶たちと目が合います。テレビをつけたら、毎年梅酒を作っておられるという90歳をゆうに超えた女性が、自家製レシピを教えてくれているので録画しておきます。本屋に行っても梅や瓶詰についての本や記事が気にかかります。ふとしたときにインターネットで “梅酒 瓶” とか、“梅酒 瓶 消毒” などと検索していることもあります。それから瓶の口はどのくらいの直径がいいのかとか、瓶の保管場所として我が家の暗くて涼しい場所はどこだろう、でも漬かっている様子が毎日目に入ってくる場所がいいなとか、あれこれ考えています。

ようは、まずはやってみなくちゃわからないのです。じぶんがお酒がほとんど飲めない点を除けば、とくにその梅酒道を阻む要素は無いのですから。

それにしても、季節のものを様々な、工夫を凝らしたアイデアや智慧で保存し、ときにはその美味しい何かを人に配ったりしている方は、魔法使いみたいだなあといつも思います。魔法使いとキッチンは、引き離せません。(作者)


おむすびクラブ 2017年6月号 / ASA仙川 発行