朝起きて家のなかをうろちょろしていたら、窓のちかくの椅子に立てかけていた絵に、カーテンのかげがうつって、絵のなかで、カーテンは風に揺れて、開いたり閉じたりしている。

おそらくすべてがなんの変哲もないもので、ひかりと窓とカーテンと椅子と紙と風とかげ。場所をすこし変えるだけで、物事が生まれ変わり、ぜんぜんちがう物語がいつの間にやらはじまっている。

ほとんどのそれに気がついていないと思うけれど、その日の朝は幸運だった。

ひとしきり、絵とかげとが話すのを見て、お雑煮を食べました。お餅は二つ。


Written by mariko