新しいメッセージカードができました。

pocket no mori」という名前です。

 

ポケットに手を入れたら出てきた森のかたち。
いつか見た森のかたち。咲いたり、色づいたり、地面に落ちたりしたかたち。

 

水彩で描いた森のかたちを集めて作りました。

 

「拾う」ということで思い出すのは、とある日曜日の朝のどんぐり拾い。小さかったわたしにとって特別だったのは、ぷりっとまるっこくて、大きめの、あおりんご色のどんくり。つやつやしていて、白っぽくグレーがかった帽子を被っていました。帽子を被っていないものよりは被っているものの方が断然好きでした。弟が先にそのまるい黄緑色のどんぐりを見つけると、これはわたしも見つけなくては、とすこし焦るのでした。(弟に先を越された例として、ほかに、逆上がり、自転車乗り等が挙げられます。)

そしてどんぐりをひたすら拾って袋に入れて持って帰りました。袋のなかにたっぷりどんぐりが入っているわけで、その収穫に満足感はじゅうぶんあるものの、不思議なもので、拾うあの瞬間が一番うれしいのでした。見つけて、かがんで、手を伸ばして、拾う。その間、何も考えていない。何も考えていないのは、うれしいにつながるのでしょうか。

あと、持って帰りはしなかったけれど、森のなかで、へびいちごを見つけたときもとてもうれしかった。ほんものをちぎる代わりに、あのすこし酸っぱそうな紅色を瞳の奥に入れました。それでいまもこうやって、茂みのなかのへびいちごを思い出します。特に、雨の降りだした薄暗い森の中で見つけたへびいちごを。


Written by mariko